この記事は、製薬企業でハイクラスポジションへの転職を考えていて、「どの転職エージェントを使えばいいかわからない」という方に向けて書いています。私が48歳で転職活動をした時から実際に登録・利用している5社を、それぞれの特徴とあわせて紹介します。
転職活動を始めると、まず迷うのが「どのエージェントに登録すればいいか」ということだと思う。
世の中にはたくさんの転職エージェントがあるが、この記事では、製薬業界でハイポテンシャルなポジションを探す上で信頼できると感じた5社を紹介する。実際に自分が登録し、やり取りをした中で「これはおすすめできる」と思えた会社に絞っているので、比較的幅広く案件を持つ大手という位置づけになる。
5社比較表
| エージェント | 特徴 | 対応言語 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| JAC Recruitment | 大手で案件多い、日本人リクルーター中心 | 日本語 | 日本語で幅広く探したい人 |
| クイック | 親身で機敏、日本人リクルーター中心 | 日本語 | 迷いながらでも相談しやすさを重視したい人 |
| ロバート・ウォルターズ | 案件多く丁寧、外国人リクルーター多め | 英語対応要 | 英語コミュニケーションが苦でない人 |
| APEX | 高条件案件を厳選して紹介、外国人リクルーターも多い | 英語対応要 | 数より質、条件重視で探したい人 |
| ランスタッド | 非公開案件(スタートアップ含む)にも強い、対応丁寧 | 日本語 | 公になっていない案件も含めて幅広く知りたい人 |
各社レビュー
JAC Recruitment|大手で案件多い(日本人リクルーター)
案件数が多く、リクルーターの数も多いので、幅広い求人を紹介してもらいやすい。基本的に日本人リクルーターが対応してくれるので、コミュニケーションのしやすさは安心材料になる。
リクルーターの数が多い分、担当者によるばらつきは出やすいかもしれないが、日本語で、まず幅広く案件を見てみたいという人には、一番ジェネラルなエージェントだと思う。
私の場合には、まずマネージャー的な立場の方が私の状況や希望を丁寧にヒアリングしてくれて、そのうえで候補になり得る案件があれば、それぞれ別のリクルーターから都度情報をもらえる形だった。チームで動いて、幅広い複数案件を探して紹介してくれる、いわば「チーム戦」のスタイル。製薬だけでなく、医療機器やコンサルティングなど、業界の幅も広く求人情報を提供してくれて、案件数が多い分、自分自身の関心を整理するきっかけにもなった。これは、大手・案件の幅が広いことならではの利点だと思う。
クイック|親身で機敏(日本人リクルーター)
JACに比べるとリクルーターの数は少ない印象だが、その分非常に親身に相談に乗ってくれる。
転職者の気持ちに寄り添ってくれるので、迷いが出る場面でも相談しやすい。かつ動きが非常に迅速で、スピード感を持って進めたいときにも頼りになる。
しっかり希望を把握してくれた上で案件を紹介してくれるので、状況に合っていただけでなく、面接対策にも非常に親身に寄り添ってくれる印象が強い。毎回、面接の前に面接官の特徴や知りたがっていることを丁寧に共有してもらい、面接時の受け答えの方向性含めて相談に乗ってくれた。加えて、複数の会社で選考が並行していたときも、他社とのスケジュール調整含め状況に合わせて迅速に進めてくれ、面接後の条件交渉もストレスなくまとめてくれた。
特に印象に残っているのは、他社からもらっていたオファーの回答期限が迫る中、本命だった会社からもし会社側が自分にポジティブなら「2日以内にオファーを出してほしい」という状況になった場面。この状況も踏まえて、本命の会社と条件面を含めて最短スケジュールで詰めてくれて、おかげで晴れ晴れとした気持ちでその本命ポジションへの転職を決められた経験がある。最初から最後まで親身かつスピーディーで、他のリクルーターとのチーム戦ではあるものの、窓口はずっと同じ人が寄り添ってくれる「一気通貫型」のスタイルが、個人的にはとてもやりやすかった。
ロバート・ウォルターズ|案件多く丁寧(外国人リクルーター多め)
リクルーターの数も案件数も多く、対応は非常に丁寧。外国人のリクルーターが多いので、英語でのやり取りが苦でなければおすすめできる。
ホームページには面接対策やCVの書き方など参考になる情報が多く、実際に登録して使わなかったとしても、サイトを見るだけで転職活動の参考になる。転職を考え始めた段階で、まず一度見ておく価値があると思う。
こちらもマネージャーが希望を聞いたうえで、複数のリクルーターから連絡が来る「チーム戦」のスタイル。複数の連絡がくる中でもマネージャーが状況をしっかり把握して、都度相談に乗ってくれる。実際、ロバート・ウォルターズ経由で内定をもらいながら、最終的に見送った会社もあったが、その決断の場面でも親身に相談に乗ってくれた。転職が決まった後も、転職の希望有無に関わらず定期的に連絡を取り合える関係を続けており、転職にかかわる情報のアップデートを含めて長く付き合えるパートナー。
APEX|高条件案件を厳選(外国人リクルーターも多い)
ハイクラスの案件も多いが、数の多さというより「条件やニーズに合う質の高い案件」を絞って紹介してくれる印象。外国人リクルーターも多い。
数を打つより、自分に合った条件の案件をじっくり探したいという人に向いている。
APEXも、マネージャーが希望をよく聞いたうえで、個別のリクルーターから連絡が来るチーム戦のスタイル。マネージャーがそれぞれのリクルーターから状況をよく聞いて把握してくれているので、常に寄り添ってもらえている心強さがある。量より質のイメージで、ピンポイントで希望に沿う案件を提案してくれて、こちらの希望をよく理解してくれている安心感がある。転職が決まった後も末長く連携が続いていて、常にポジション機会のアンテナを張ってくれている存在になっている。
ランスタッド|非公開案件に強く対応丁寧(日本人リクルーター)
幅広い案件を持っていて、スタートアップなど公になる前のポジションを含めた情報も持っている。面接対応を含めて、丁寧に連携してくれる印象がある。
日本語での対応で、非公開案件も含めて情報の幅を広げたい人におすすめ。
スタートアップ系を含め、いわゆるコンフィデンシャル案件として公になっていない具体的な案件をズバリ紹介してくれるケースもある。スタートアップ系はどうしても情報が少なく、面接準備の材料も集めにくいものだが、関連情報や先方の期待値まで丁寧に共有してもらえて、相談にもしっかり乗ってくれるサポート体制は素晴らしい。
さらに上のエグゼクティブ層を狙うなら
この5社以外にも、よりエグゼクティブな案件(ヘッドハンティング案件)を専門的に扱うパートナーとして、コーンフェリー、スペンサースチュワート、ラッセル・レイノルズなども素晴らしい会社。プロフェッショナルなパートナーとなる、リクルート・ヘッドハンティング業界では有名なプロが在籍されている。
ただ、比較的幅広く案件を持つ転職エントリーとして活用する場合の大手という点では、冒頭の5社はどれもおすすめできる。
複数エージェントを併用する時のコツ
複数のエージェントを同時に使うこと自体は、まったく問題ない。ただ、実際に併用する際に気づいたコツが2つある。
同じ案件が複数のエージェントから紹介される場合のルール
これはよくあること。その場合は、最初に話を持ってきてくれたエージェントで、その案件については進めるのがルール。あとから別のエージェント経由で同じ案件の話が来ても、そちらでは進めない。エージェント同士の信頼関係を守る意味でも、これは守るべきルール。
並行して選考を進める会社の、スケジュールをなるべく揃えてもらう
本命となり得る会社が複数ある場合、それぞれの選考スケジュールがバラバラに進むと、比較検討がしづらくなる。可能であれば、狙っている会社の選考が同じくらいのタイミングで進むよう、エージェントに協力を求めるのがおすすめだ。
複数社で並行して進めても、最終的に決めるのは1社。逆に言えば、途中で何社落ちても、最後に1社と出会えればいい。そう考えると、並行して動くことへの不安も少し軽くなると思う。
選び方のヒント
- 英語でのコミュニケーションが苦手なら、JAC・クイック・ランスタッドがまずジェネラルな入口として安心
- ロバート・ウォルターズやAPEXは外国人リクルーターが多いので、英語対応が苦でない人にはお勧め
- いずれの会社も、ハイクラスの案件を狙うことは十分できる
複数のエージェントに登録して並行して進めても、まったく問題ない。それぞれ強みが違うので、自分の状況に合わせて使い分けるのがおすすめ。
ちなみに、この5社とのご縁も、すべて自分から動いて始まったわけでは無い。実際、5社のうち3社は自分からエージェントに連絡して相談が始まり、残りの2社はLinkedIn経由でリクルーターから直接DMをもらったことがきっかけだった。エージェントに登録するだけでなく、LinkedInやビズリーチのようなプラットフォームも併用しておくと、案件ベースで直接声がかかる。詳しくは、過去の転職シリーズ記事(ステップ3:LinkedIn・ビズリーチへの登録/ステップ4:転職エージェントとの連携)も参考にしていただけるとよりイメージがつかみやすくなります。
このシリーズが、同じように転職を迷っている誰かの一歩を後押しできたら嬉しいです。


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